早くも年の四分の一が経過しました。春の訪れとともに、新年度最初のコラムは歯の健康診断についてご紹介します。
新入社員や新入生になる方はもちろん、そうでない方も、春は新たな取り組みを始めるのに最適な季節です。あなたの「新しい取り組み」の一つとして、デンタルドックを検討されてはいかがでしょうか?
デンタルドックとは?
デンタルドックは「歯科健康診断」のことです。会社勤めの方なら年1回の健康診断を受けていると思います。その際に「昨年より血圧が上がっている…」「中性脂肪が基準値を超えている…」などの変化に気づき、生活習慣の見直しや再検査・精密検査を受ける方もいるでしょう。では、歯の健康状態はどうでしょうか?毎年自分の口腔内の状態をデータとして把握している人は多くないはずです。
歯の健康に無関心な方が多い現状
身体の健康には気を配っていても、歯の健康に関しては無頓着な方が予想以上に多いのが実情です。現在の日本は「健康ブーム」が盛んで、食生活や運動など健康管理への意識は高まっていますが、歯に関しては、健康管理・予防意識は欧米諸国と比較して低いと言わざるを得ません。
大人が歯科検診を受けない理由
小・中学校では毎年受けていた歯科検診ですが、成人後は受診機会が減少します。最近では健康診断に歯科検診項目を導入する企業も増えていますが、依然として少数派です。歯の健康診断を受けるには、自ら歯科医院に足を運ぶ必要があります。そのため「忙しい」「面倒だ」「費用がもったいない」といった理由で、年齢を重ねるにつれ歯科検診を受けない人が増加する傾向にあります。
賢明な方はデンタルドックを受診している!?
通院や治療費の負担を懸念して歯の健康診断をためらっている方に、一つ事実をお伝えします。定期的にデンタルドックを受診している人の方が、受けていない人より生涯にわたる歯科医院での総支出が少なくなるのです。デンタルドックを受けない人は、次のような悪循環に陥り、結果的に長期通院と高額な治療費を要することになります。
(1)時間も費用もかかるし、歯医者には行きたくない
(2)虫歯・歯周病に気づけない
(3)虫歯・歯周病が進行し痛みが出現
(4)「そのうち良くなる」と我慢する
(5)虫歯・歯周病が悪化し痛みが増す
(6)我慢の限界で歯科医院を受診
(7)症状が重度化し、治療に時間・費用を多く要する
いかがでしょうか?理想的なのは(1)の考えを改め歯科検診を受けることです。病気になる前に予防できれば、治療の必要もありません。遅くとも(3)(4)の段階で歯科医院を受診すれば、簡単な治療で済むはずです。最も避けるべきは、異常があるのに我慢して歯医者に行かないことです。病気が進行してからの治療は、内科疾患も歯科疾患も同様に、時間も費用も増大します。
けやき歯科 読売ランド前分院 院長より
けやき歯科 読売ランド前分院では3、4ヶ月に一度の定期検診をおすすめしています。このペースが難しい方は、半年に1回でも、1年に1回でもデンタルドックを受けるようにしましょう。自分の誕生月に受ける方もいますが、新しいことが始まる「春の歯科検診」を習慣にするのもおすすめです。新年度のスタートである4月のうちにデンタルドックを受けて、健康なお口でゴールデンウィーク、夏休みを迎えてくださいね。
毎日きちんと歯ブラシでケアしていても、歯間部分などには汚れが蓄積してしまうものです。これが歯の変色や口臭の原因となり、さらには虫歯や歯周病を引き起こすこともあります。まさに「歯ブラシの限界」と表現できるでしょう。
この限界を認識している方は少なくなく、歯ブラシでの基本的なケアに加えて、補助的なデンタルケアアイテムを取り入れる方が増えています。@nifty何でも調査団が実施した「歯磨きについての本音・実態調査」では、以下のような結果が明らかになっています。

■参考URL:http://chosa.nifty.com/cs/catalog/chosa_report/1.htm?theme=A20130628
■アンケート実施日時:2013年6月14日~2013年6月20日
■有効回答数:4,582
歯間ブラシやフロスは以前より普及してきており、電動歯ブラシの使用者も増加傾向にあります。このような状況の中で、現在注目を集めているデンタルグッズが「口腔洗浄器」です。
口腔洗浄器で歯間を効率的にお掃除
口腔洗浄器は水流の力を利用して歯間の汚れを除去する製品です。ノズルから発射される高圧の水流を歯間や奥歯、歯茎に照射することで、歯ブラシや歯間ブラシでも取り切れない汚れを効果的に洗い流します。歯ブラシと併用すればクリーニング効果が高まり、虫歯・歯周病予防や口臭対策に効果があるだけでなく、歯茎の健康維持にも貢献します。
メーカーによって名称は様々ですが、フィリップスの「ソニッケアー エアーフロス」やパナソニックの「ドルツ ジェットウォッシャー」などが代表的な口腔洗浄器として知られています。関心をお持ちの方は、一度お試しになることをお勧めします。
歯科医院でのクリーニングで確実に汚れを除去
近年は家庭用デンタルグッズの種類も豊富になっていますが、確実に汚れを落としたいなら歯科医院でのプロフェッショナルなクリーニングが最も効果的です。
歯科医院でのクリーニングでは、専門器具を使用して徹底的に歯垢や歯石を除去します。自宅でのケアでは取り除くことが難しいバイオフィルムという細菌の膜も除去できるため、虫歯・歯周病予防に非常に効果的であり、着色汚れの除去も可能です。
ジェットポリッシャーで歯本来の白さを
ジェットポリッシャーは、微細粒子と水を混ぜたものをジェット噴射することで、
歯の表面を傷つけることなくタバコのヤニや飲食物の着色汚れを取り除く機器です。
歯と歯の間の汚れなどが落ち、白くきれいな歯を取り戻すことができます。
「白くきれいな歯」と言うと、ホワイトニングを思い浮かべる方も多いと思いますが、
主に表面についた汚れが原因で着色している場合なら、ジェットポリッシャーだけでも歯をきれいにできます。
もちろん、ホワイトニングのように歯を漂白することはできませんが、汚れを除去することで歯本来の白さを
取り戻すことができるのです。
ご興味のある方は、是非当院にご相談ください。
白く健康な歯を保つために

歯科医院でクリーニングを受けても、またしばらくすると元の状態に戻ってしまいます。大切なのは、ご自宅で正しい歯磨きをすること、プラスアルファで自分に適したデンタルグッズを取り入れること、そして、定期的に歯科医院で検診を受けること。この3つを実践して、白く健康な歯を保っていきましょうね。 |
- 「インプラントは怖そう…」
- 「インプラントは高額だし、今はまだ…」
- 「歯医者に行くのも面倒だから、このままで良いか…」
- 「目立たない場所だから、抜けたままでも問題ないか…」
このように考えて、抜歯後そのまま放置している方はいらっしゃいませんか?確かに、抜けたままでも痛みや腫れが生じるわけではありません。例えば奥歯が1本抜けた程度なら、食事や会話で不便を感じることも少なく、見た目も気にならないかもしれません。
しかし、これは大きな誤りです。すぐに問題が顕在化することはなくても、放置すると徐々に悪影響が広がっていきます。歯の喪失は、単にその歯がなくなるだけでは済まないことをぜひご理解ください。
歯が抜けたままだと起こること
・空いたスペースを埋めようとして、喪失した歯の部位に隣接する歯が傾斜してくる
・噛み合う歯がなくなり、対合歯が伸びてくる
⇒ これらの要因により、咬合バランスが崩れていきます。
咬合の乱れは歯垢の蓄積を招きやすく、虫歯・歯周病のリスクが高まります。また、咬合の不調和から、顎の痛み・開口時の音・開口制限といった顎関節症の症状が現れるケースも少なくありません。
歯が他の臓器と違うところ
歯は人体の臓器の中でも非常に特異な存在です。その特殊性は主に2つの観点から説明できます。
(1)喪失しやすい
歯は他の臓器と比較して失いやすい臓器です。年齢を重ねるほど、自分の歯が全て残っている人は減少していきます。50~80代を対象とした調査では、男性の約50%、女性の約45%が「自分の歯と補綴物が混在している」という結果が出ています。
(2)自然回復しない
歯は人体で唯一再生しない臓器です。風邪は治り、骨折も修復されますが、歯は違います。虫歯で侵食された部分や治療で削った歯は元に戻りません。歯周病や外傷で失った歯は、どれだけ待っても再生しません。
「噛める」「笑える」幸せを――
本コラムで皆様にお伝えしたかったことは…
第一に、現在ある歯を失わないことの重要性です。歯科医がどれほど努力しても、失った歯を再び生やすことはできません。インプラントも義歯もブリッジも、人工材料での代替に過ぎないのです。どんなに高品質な材料を用いても天然歯には及びません。だからこそ、現在ある歯を大切にしていただきたいと思います。
そしてもう一点。すでに歯を失っている場合は、放置せずに対処することの重要性です。前述の通り、時間経過とともに悪影響は拡大していきます。できるだけ早く、歯の補綴治療をご検討いただきたいと思います。
義歯やブリッジでも歯の機能回復は可能ですが、周囲の健全な歯に負担をかけないという点でも、インプラントは現時点で考えられる最も天然歯に近い状態を実現できる治療法といえます。「インプラントを装着していることさえ忘れる」という患者様も少なくありません。
しっかり咀嚼できる。思い切り笑顔になれる。毎日活力に満ちて過ごせる。そんな当たり前の幸せを取り戻したいなら、インプラントが最有力な選択肢となるはずです。